雰囲気

プロフェショナル仕事の流儀、2017年5月1日放映、田中将大。自分自身を制御する力を身に付けることとポイントだけ力を出すこと。バッターと対峙しているとき何を見ているのかという質問に対して、雰囲気を感じ取るようにしている。田中の強みは、自分のその日の調子や、相手打者の雰囲気を察知し、瞬時に投球を修正する力にある。だが、田中は自らの強みに関して意外な考察をしている。「マウンドでさまざまなことを繊細に察知して、こうしよう、ああしようと思う部分が多過ぎて、逆にマイナスな要素がふっと入ってきた時に、駄目になってしまうことがあります。そこをいかにプラスに転換させて、良いプレーにつなげていくか。それが、まだうまく出来てない部分があるんです。それが僕の弱点にもなっている。」強みが時に仇となる恐ろしさ、常に冷静に自己分析を重ねる田中だからこそ認める自らの弱点だ。投手はある意味で孤独な存在だ。試合で調子があがらず、悪い流れをどうしても断ち切れない。そんな最悪の日が田中にもある。不安や焦りが押し寄せる孤独なマウンドで、田中を支える唯一のもの。それは『自分を、信じきる』という気持ちだ。「結局は最後は自分。自分が自分の味方でいてあげないといけないと思うんです。自分が今までやってきたこと、積み重ねてきたものを信じてあげないと。」